プロ人材活用企業の過去・現在・未来

株式会社 キャットアイ
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    企業DATA

  • 株式会社
    キャットアイ

    企業DATA
    設立/1954年 
    資本金/5億8,550万円 
    従業員数/205人 
    本社/大阪市
    http://www.cateye.com/

異分野のマーケット視点で
トップシェア企業に新風を

事業内容

世界の交通インフラを支え続ける
自転車用リフレクターのトップシェア企業

国内シェア9割を誇る自転車のリフレクターを中心に、自転車用ライト、サイクロコンピュータなどの自転車用アクセサリーの製造・販売を手がける。リフレクターは世界11ヵ国の規格に対応し、世界シェアは4割。自転車部品の分野に留まらず、古くから自社技術を応用し、自動車の非常用停止表示板や道路保安用品などの開発にも注力。高い技術力とチャレンジ精神を武器に、交通インフラを支えるグローバル企業として確固たる地位を築いている。

世界の交通インフラを支え続ける自転車用リフレクターのトップシェア企業

企業紹介

  不屈の挑戦で「世界初」を
生み出し続ける
グローバル企業のパイオニア

本社ビルの一角に、六角形を組み合わせたオブジェのようなものが立っている。そこには「独創研鑚/不撓不屈/積極果敢/先端技術/品位求道」という5つの格言を刻んだパネルが掲げられている。これらの言葉が示す通り、キャットアイは常に時代の先端を見据え、不屈の精神で独創的な挑戦を続けてきた企業だ。古くは建築金物の製造を手がけていた同社だが、その後、自転車の風切(前輪の泥除けの先に付けるマスコットのようなもの)の製造からリフレクターの分野へ参入。ガラス製のリフレクターが一般的だった当時に、いち早くプラスチックでの製造を始める。1960年代には早くも海外市場へ進出し、グローバル企業のパイオニアとして業界をけん引する存在となった。

不屈の挑戦で「世界初」を生み出し続けるグローバル企業のパイオニア

六角形のパネルは、同社の基幹技術でもあるリフレクターのハニカム構造を表している。

  より豊かな自転車社会の構築と
機能的な道路インフラの整備に向けて

その後も、自動車用のHIDライトを応用した自転車用ライト、デジタル式のサイクロコンピュータ、ドイツの規格に適合した白色LEDの自転車用ライトなど、数々の“世界初”を生み出している同社。長年にわたって磨き続けてきた独自の光学技術は、他社の追随を許さない。健康志向の高まりや環境保護への意識向上を受け、「自転車」が果たす役割も変化しつつある。2017年5月には自転車の積極的な利用を推奨する「自転車活用推進法」が施行。同社でも、今まで以上に豊かな自転車社会の構築へ向けて、商品開発に力を注いでいる。さらに、道路インフラの老朽化が問題視される中、補修・整備に伴うビジネス拡大に向けた道路保安分野の開発にも余念がない。常に挑戦を続ける同社から今後どのような製品が生まれるのか、楽しみは尽きない。

より豊かな自転車社会の構築と機能的な道路インフラの整備に向けて

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プロ人材✕プロ人材 「出会いを語る」

経営企画は発見と驚きに満ちた
ダイナミックな仕事

採用したプロフェッショナル人材 今中 孝さん 常務取締役管理本部長 木村 誠さん

前職での失敗事例がアドバイスになる

木村
入社して約9ヵ月になりますね。今中さんは、もともと大手電機メーカーでパソコンの開発や品質管理に携わっていた方なので、自転車アクセサリーの業界は未知の分野だったと思います。ここでの業務はいかがですか?
今中
前職ではサービスや品質など、商品が主体の仕事だったのですが、ここには経営企画という立場で採用していただいたので、すべてが新鮮です。会社全体の経営指標などについて日々考えさせてもらえる恵まれた立場で、今までとは違うダイナミックな驚きがありますね。自転車業界も未知の世界だったので、初めて聞く専門用語や、「こんな市場があるのか」「こんなメーカーがあるのか」という発見があります。
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木村
そうですね。今中さんは事業計画全般や予算組み、将来に向けた事業戦略の立案や推進を担う経営企画室の後任として入社いただきました。業界は違うものの、日本を代表するメーカーで開発から製造、品質管理まで手がけられた豊富な経験には魅力を感じました。前職では海外経験もお持ちでしたよね?
今中
はい、台湾とアメリカで。アメリカ市場向けのパソコン製品の開発にも携わっていました。その辺の経験を木村さんに「ぜひ、お願いします!」と売り込んだのが最初ですね。
前職での失敗事例がアドバイスになる01
前職での失敗事例がアドバイスになる02
木村
そうでしたね(笑)。そして1回目は私と経営企画室の前任者、2回目は社長と面接したんですよね。話をしながら「今中さんなら、会社の考え方や状況になじんでもらえそうだ」と肌感覚で確信できました。
今中
ありがとうございます。実は「キャットアイ」の名前は自転車のライトで知っていた程度で、業界でのポジションなど詳しいことは知らなかったんです。話をお聞きして「こんな違う世界があるのか!」と。「メーカーに行きたい」という思いもあったので、大阪で確固たるポジションを築いたメーカーだと知って、とても魅力を感じたのを覚えています。
木村
経営企画という立場での採用については、どんな印象でしたか?
今中
前職で経営企画という部署は経験していないのですが、部やチームの運営に携わったことはあります。それに近いものがあるかな、という印象でしたね。今までに培った自信や自負を持ってやれる仕事だと感じました。
木村
それは良かったです。確かに、今中さんが前職で培ってこられた品質管理のノウハウは私たちにとって新発見になることもあります。
今中
基本的な工法や材料は一緒なので、前職の経験が生きる場面はけっこうあります。パソコン業界は商品サイクルも早く、開発プロセスで失敗例もたくさん生まれるので、少なくとも「過去にこんな失敗がありました」という提言はできますね。
前職での失敗事例がアドバイスになる03
前職での失敗事例がアドバイスになる04
木村
それが、私たちにとっては新鮮なんですよ。お互いに発見が多いですよね。
今中
そうですね。私も自転車業界に身を置いてみて「自転車の愛好家ってこんなに多いのか」とか「シニア層の愛好家が多いのか」とか、たくさんの発見があります。この先、世間の健康志向とうまくリンクさせる形で市場を広げられそうだな、という漠然とした期待感も持っています。ただ、今は目の前の仕事をしっかりと覚えることに力を入れようと思っています。
木村
最初はこの会社や自転車業界のことを理解するために色々勉強が必要だと思いますが、そこは焦らなくても大丈夫。私も3年半ほど前に別の業界から転職してきた身なのでよく分かるんですが、2~3年たてば業界のことはある程度理解できます。だから、今は一般の消費者目線からの意見をもらえるのがありがたいですね。

トップシェアの確立から、
新市場の創造へ

今中
ここ数年は自転車関連パーツだけでなく、交通システムや道路保安用品の分野にも力を入れています。木村さんは今後のキャットアイのビジネスについて、どのようなビジョンをお持ちですか?
木村
自転車関連パーツについては世界的にも高いシェアを維持しているので、逆にこれ以上シェアを伸ばすというのが難しいんです。だから、今後は元々持っている開発力を生かして、まったく新しい市場を開拓することをめざしていく必要がありますね。
トップシェアの確立から、新市場の創造へ01
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今中
そうですね。交通システム分野というと、路側帯に埋め込まれている反射板や工事現場のライト、自動車の非常用停止表示板などですね。この分野はまだまだ伸ばしていく余地がありますね。
木村
はい。東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備が進む中で需要が伸びる上に、老朽化に伴う高速道路のリニューアル工事が日本中で必要になってきます。そこに大きなビジネスチャンスが生まれる可能性があります。
今中
海外に目を向ければ、ヨーロッパを中心に「e-bike」と呼ばれる電動自転車が増えています。スポーツバイクでも電動仕様のものが出てきて、市場が拡大していますね。その辺にも新たなビジネスチャンスがありそうです。
木村
そうですね。「e-bike」なら二次電池を積んで充電するのではなく、バッテリーから直接電気を取れます。そこから発展的に考えると、自動車の自動運転技術等を自転車部品にも応用して事故を防いだり、盗難防止のシステムを整備したり…色々と夢がふくらみますね。
今中
簡単ではないですが、私もコンピューター業界で培った技術や知識をそこに生かしていければ本望です。
トップシェアの確立から、新市場の創造へ02
木村
期待しています。ぜひ前職までの経験と、キャットアイの環境をフル活用していただき、新しい市場を切り拓いていきましょう。

トップシェアの確立から、新市場の創造へ03

採用後の主な

木村 誠 常務

木村 誠 常務

今回、定年退職する経営企画室の後任者として今中さんを採用しました。前任者は自転車業界には精通していたものの、今中さんは技術や品質、カスタマーサービスなどの面で異業種の目線から新たな風を吹き込んでくれます。品質保証の目線や材料の規格などについて「この場合はこうでは?」など、彼が何げなく言ってくれたことが、我々にとって「目からうろこ」というケースも。前職までの経験が、既に色々な場面で役に立っているんです。

木村 誠 常務

木村 誠 常務

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株式会社 キャットアイ 代表取締役社長 津山 晃一さん

President Voice ~トップの声~

変化の激しい時代だからこそ
他の市場を知る人材との
マッチングが重要です。

株式会社 キャットアイ
代表取締役社長 津山 晃一さん

弊社はもともと建築金物をつくる「津山金属製作所」という会社から始まりました。当時は自転車の風切をプレスで作っていましたが、1954年に法人化した頃から反射板の製造も始めました。「キャットアイ」というのはそのブランド名だったのですが、その後、世界的にも浸透したこのブランド名を会社名にしたのです。

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弊社は常に新しいことにチャレンジしている会社。1981年にデジタル式のサイクロコンピュータを世界で初めて開発したほか、自動車の高輝度放電ランプ(HIDランプ)を応用した自転車用ライトも開発しました。さらに、今や自転車のライトはLEDが主流ですが世に先駆けて白色LEDの自転車用ライトを作ったのは私たちです。また、ドイツの市場に適合する白色LEDライトの規格を、ドイツ企業よりも先に取得したのも私たち。このように、とにかく最先端で新しいことに挑戦し続けているのがキャットアイなのです。もちろん失敗例もあって、過去に健康器具を開発したものの、販売が伸びずに中止したことがあります。しかし、私たちはモノづくりの企業なので、失敗しても新しいモノを作り続ける風土が大切だと考えています。

プロ人材拠点は、他社でさまざまなことを経験した人材を的確にキャッチできる、とても優れた事業だと感じています。中小企業は常に良い人材が集まる環境ではない一方、大企業ではポジション的に人材があふれる時期があります。その両者をウィンウィンにしてくれます。

いま、世の中がどんどん変わっています。自転車の市場だけを見ても流通チャネルが小売店からネット通販へ。自転車の形状は、いわゆる「ママチャリ」からスポーツ系へ。高齢化が進み、健康増進の必要性が叫ばれる中で、自転車を取り巻く環境も大きく変わっているのです。従って私たちも、どのような販売方法が良いか、消費者とのコミュニケーションの仕方はどうすれば良いかなど、常に新しいことを考え続ける必要があります。その意味で、今中さんのように他の市場の目を持った方は貴重な存在です。既に彼の品質保証の経験からのアドバイスもたくさんもらっていて、プロ人材拠点によって良い人材を獲得できたと思います。

  • 採用戦略アドバイザーから企業様への応援メッセージ / 担当 橋本 達至

異業種を経験した人材を積極的に受け入れる企業スタンスだからこそ、大手企業で数多くの経験をされた優秀な人材の採用に成功し、順調に就業がスタートしていると考えています。その後、管理部門関連職でもプロフェッショナルな人材を採用されており、こちらもスピード感がある採用でした。人を引き付ける魅力がある企業のさらなる飛躍を期待しています。

※掲載の企業情報は取材時点での情報です